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くまもと食・農ネットワークリレーコラム

くまもと食・農ネットワークリレーコラム【第116回 藤川 貴臣委員】

2019年6月19日(水)

ミカン農家の頭の中

くまもと食・農ネットワーク運営委員 藤川 貴臣

  

収穫期のミカン

 

 この原稿を書いている今日は6月19日、未だ梅雨入りの気配なし。
 今回は天候に左右されるミカン農家の頭の中を少しお話しします。

 

 ミカンの花は天水・河内地域では例年5月のゴールデンウィーク後半に満開を迎えます。今年は4月中旬に気温の高い日が続いたので開花が早まるのではないかと心配しましたが、その後気温の上昇が抑えられましたので平年並みの開花を迎えることができました。なぜ開花が早まるのを心配したかといいますと時間をかけて充実した良い花を作りたかったからです。

 

 ただ、昨年は好天候に恵まれ、年末以降に出回る晩生(おくて)ミカンは、豊作で糖度も高く、ミカンの樹に大きな負担がかかりました。そのため、今年の花はかなり少なく不作気味であるといえます。ミカンは永年作物ですから一度植えたら20年以上その場を動くことなく栽培します。前年だけでなく2年前、3年前の影響を受けますので農家は樹や根、土の状況を観察し対策を考えなければなりません。

 

 例年では梅雨入りしているはずの今の時期、雨が少ないのも問題です。開花を迎えると子房(ミカン)の細胞分裂が盛んに行われます。細胞分裂が充分に行われるほどミカンの品質におけるポテンシャルが上がってきます。今年は好天が続き、光合成するには良かったんですが、雨が少ないので水分が不足気味です。灌水すること(水を与えること)で細胞分裂に対する条件をそろえていきます。ただ、露地ミカンは傾斜のある畑で、園芸野菜と比べてもかなり広い面積で栽培していますので灌水の労力は大変な負担になります。農家が雨を待つのは切実な思いです。

 

 「早く梅雨に入ってほしい」という思いと、「早く梅雨が明けてほしい」という思いがあります。おいしいミカンを作るためには、8月上旬までに一度糖度を上げる必要があるからです。7月に入ると「もう雨は降ってくれるな」と思います。できるだけ乾燥させて糖度を上げたいからです。地面にシートを敷いて雨の侵入を防いだりします。

 

 それから、今年は太平洋高気圧の勢力が弱いため、台風の進路が早くから九州にかかる可能性が高く、とても心配しています。

 

 様々な要件を観察し、予測し、行動し、今シーズンも買って頂く皆さんに喜んで頂くために、農家は晴れの日も雨の日も作物に向き合っています。

 

秋の実りを楽しみに待っていてください。

ミカンの花 

 

 

 

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電話:096-333-2424(直通)
ファックス:096-383-0380
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