農業研究センター果樹研究所において平成13年度に育成された温州ミカンの品種。
「肥のあすか」
昭和56年に「肥後早生」から採取した珠心胚を分離培養し、得られた実生個体を昭和63年から特性検定を行い、その中から選抜しました。本品種は、「興津早生」より着色が早く、果皮の赤みが強く、11月上旬には糖度が11度以上となり、良食味であることが特徴です。
現在、早生温州の主体品種として、「興津早生」「肥後早生」等既存早生温州みかんの更新用として産地化を図っており、平成20年には59haが栽培されています。
「肥のさやか」
昭和61年に「上野早生」から採取した珠心胚を分離培養し、得られた実生個体を平成元年から特性検定を行い、その中から選抜しました。本品種は、「豊福早生」の特性が出にくい標高の高い園地において、着色が早く、10月上旬には7分着色以上になり、良食味であるのが特徴です。
現在、「豊福早生」の特徴が発揮しにくい標高の高い地域向けに、補完品種としての導入を進めており、平成20年度には55haが栽培されています。